パワーゲーティング・クロックゲーティングとは?低消費電力化技術の違いと使い分けを解説
パワーゲーティングとクロックゲーティングは、CPUやSoC、組込みシステムなどにおいて
消費電力を削減するための代表的な低消費電力化技術です。
半導体の微細化が進む現代では、性能向上と同時に省電力設計が重要視されており、
この2つの技術は実務・IT試験の両面で頻出する重要キーワードとなっています。
パワーゲーティングとは
パワーゲーティング(Power Gating)とは、
使用していない回路ブロックへの電源供給そのものを遮断することで、
待機時に発生するリーク電流を抑制する技術です。
回路と電源の間にスリープトランジスタを配置し、不要なときは完全に電源をオフにします。
この方式は、スマートフォンやIoT機器など、バッテリー駆動が求められる機器で特に有効です。
待機時消費電力を大幅に削減できる一方、電源再投入時には復帰時間が必要となります。
クロックゲーティングとは
クロックゲーティング(Clock Gating)は、
回路に供給されるクロック信号を停止することで、
不要なスイッチング動作を抑え、動作時消費電力を削減する技術です。
電源は供給されたままのため、リーク電流自体は発生しますが、
オン・オフの切り替えが高速で、制御が比較的シンプルという特徴があります。
CPUの演算ユニットや周辺回路などで広く利用されています。
パワーゲーティングとクロックゲーティングの違い
両者の最大の違いは、遮断対象が「電源」か「クロック」かという点です。
パワーゲーティングは待機時電力削減に優れ、
クロックゲーティングは動作電力削減に効果的です。
| 項目 | パワーゲーティング | クロックゲーティング |
|---|---|---|
| 遮断対象 | 電源 | クロック |
| 主な効果 | 待機時電力削減 | 動作時電力削減 |
| 復帰時間 | 長い | 短い |
| 制御の複雑さ | 高い | 低い |
併用されるケース
実際のシステムでは、クロックゲーティングとパワーゲーティングを併用するケースが一般的です。
短時間使わない回路にはクロックゲーティング、
長時間不要な回路にはパワーゲーティングを適用することで、
性能と省電力性を両立させます。
IT試験・実務でのポイント
IT系資格試験では、
「リーク電流を削減できるのはどちらか」
「待機時電力と動作時電力の違い」
といった観点で出題されることが多く、
使い分けの理解が重要です。
まとめ
パワーゲーティングとクロックゲーティングは、
どちらも低消費電力化に不可欠な技術ですが、目的と効果が異なります。
それぞれの特徴を理解し、適切に使い分けることが、
現代の省電力システム設計において重要なポイントとなります。
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