ロードストアアーキテクチャとは?CPU設計の基本概念をわかりやすく解説
ロードストアアーキテクチャ(Load Store Architecture)とは、メモリアクセスを行う命令を「ロード(Load)」と「ストア(Store)」のみに限定し、演算はすべてレジスタ間で実行するCPU設計方式です。主にRISC(Reduced Instruction Set Computer)プロセッサで採用されており、高速処理とシンプルな制御を実現する重要な考え方です。
ロードストアアーキテクチャの基本概念
従来のCISC型CPUでは、メモリ上のデータを直接演算する命令が存在します。一方、ロードストアアーキテクチャでは、メモリからデータを読み込む命令(ロード)と、メモリへ書き戻す命令(ストア)を明確に分離します。
つまり、加算や乗算などの演算命令は、必ずレジスタに格納されたデータ同士で行われます。
処理の流れ
ロードストアアーキテクチャにおける基本的な処理手順は次の通りです。
- メモリ上のデータをロード命令でレジスタに読み込む
- レジスタ間で演算命令を実行する
- 演算結果をストア命令でメモリに書き戻す
このように処理の流れが明確なため、命令の実行時間が一定になりやすいという特徴があります。
ロードストアアーキテクチャのメリット
最大のメリットは、CPU内部構造を単純化できる点です。命令形式が統一されることで、パイプライン処理や並列実行がしやすくなり、クロック周波数を高めやすいという利点があります。
- 命令デコードが容易
- 高速化・省電力化に有利
- コンパイラによる最適化がしやすい
デメリットと課題
一方で、メモリアクセスのたびにロード/ストア命令が必要になるため、命令数が増えやすいという欠点があります。そのため、コードサイズが大きくなる可能性があります。
CISCとの違い
CISC(複雑命令セットコンピュータ)では、メモリと演算を組み合わせた複雑な命令が存在します。ロードストアアーキテクチャはこれと対照的に、命令を単純化し、処理をレジスタ中心に設計しています。
採用例と実用性
ロードストアアーキテクチャは、ARM、MIPS、RISC-Vなど、多くのRISCプロセッサで採用されています。特にスマートフォンや組込み機器など、省電力と高性能が求められる分野で重要な役割を果たしています。
情報処理技術者試験でのポイント
試験では「演算はレジスタ間で行い、メモリアクセスはロード/ストア命令のみ」といった定義を正確に理解しているかが問われます。
まとめ
ロードストアアーキテクチャは、CPUの高速化と単純化を両立するための重要な設計思想です。RISCプロセッサを理解するうえで欠かせない概念として、しっかり押さえておきましょう。
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