TPC-Hとは
TPC-H(Transaction Processing Performance Council – H)とは、データベース管理システム(DBMS)の性能を評価するための国際標準ベンチマークです。TPC-Hは、複雑なビジネス上の意思決定処理(Decision Support System、DSS)を模擬することを目的として設計されています。大量のデータと複雑なクエリを通じて、DBMSの応答性能やスループットを測定します。
目次
TPC-Hの目的
- DBMS性能の比較:異なるデータベース製品やハードウェア構成の性能を公平に比較するために使用されます。
- 意思決定支援システムの評価:大規模データを用いた複雑なクエリ処理能力を測定し、ビジネス上の意思決定支援の性能を評価します。
- 最適化の指標提供:データベース設計やチューニングの効果を検証する基準としても活用されます。
TPC-Hの構成
TPC-Hベンチマークは、主に以下の要素で構成されています。
- データセット:大規模な商取引データを模擬した8つのテーブルで構成され、顧客、注文、商品、供給者などの情報を含みます。
- 複雑なクエリ:ビジネス上の意思決定を模擬した22種類のSQLクエリが用意され、結合や集計処理、サブクエリなど高度な処理が要求されます。
- パフォーマンス指標:Query-per-Hour(QphH@Size)や複雑クエリ応答時間など、性能を定量的に評価するための指標が設定されています。
TPC-Hの特徴
TPC-Hは単なる単一クエリの性能測定ではなく、データベース全体のスループットやリソース利用効率も評価対象としています。また、データ量をスケーラブルに変更できるため、小規模環境から大規模環境まで幅広く適用可能です。さらに、ベンチマーク実施結果はTPCの厳格な認証基準に基づき公開されるため、信頼性の高い比較が可能です。
まとめ
TPC-Hは、DBMSの性能を総合的に評価するための国際標準ベンチマークであり、特に意思決定支援システムにおける大規模データ処理能力を測定するのに適しています。DBMSの選定や最適化、ハードウェア構成の評価において、TPC-Hの測定結果は重要な指標となります。
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