SYN・ACKとは?TCP通信を支える重要な仕組み
SYN・ACKとは、TCP(Transmission Control Protocol)通信において使用される制御フラグの一つで、
通信を開始する際の3ウェイハンドシェイクと呼ばれる手順の中核を担う要素です。
インターネット上でWeb閲覧やメール送信などが安全かつ確実に行えるのは、
このSYN・ACKを含むTCPの仕組みがあるからです。
TCP通信と制御フラグの基礎知識
TCPは、データを確実に相手へ届けるための通信プロトコルです。
そのために、通信の開始・維持・終了を管理するための制御フラグが用意されています。
代表的なフラグには、SYN、ACK、FIN、RSTなどがあります。
この中でもSYNとACKは、通信開始時に必ず使用される重要なフラグです。
SYNとは何か
SYN(Synchronize)は、「通信を開始したい」という意思を相手に伝えるためのフラグです。
クライアントがサーバへ最初に送信するパケットには、このSYNフラグが立てられています。
これにより、送信元と送信先の間でシーケンス番号を同期し、
今後のデータ通信に備える準備が行われます。
ACKとは何か
ACK(Acknowledgment)は、「受信したことを確認した」という応答を示すフラグです。
TCPでは、データや制御パケットを受け取るたびにACKを返すことで、
通信の信頼性を確保しています。
ACKが返ってこない場合、TCPはパケットの再送を行い、
データ欠損を防ぐ仕組みになっています。
SYN・ACKの役割と3ウェイハンドシェイク
SYN・ACKは、TCPの3ウェイハンドシェイクと呼ばれる通信確立手順の2番目のステップで登場します。
流れは次の通りです。
- クライアント → サーバ:SYN
- サーバ → クライアント:SYN・ACK
- クライアント → サーバ:ACK
2番目のSYN・ACKは、
「通信要求を受け取り、こちらも通信準備ができた」という意味を持ちます。
このやり取りが完了して初めて、データ通信が可能になります。
SYN・ACKとセキュリティの関係
SYN・ACKはセキュリティ分野でも重要なキーワードです。
代表例がSYNフラッド攻撃です。
これは、大量のSYNパケットを送りつけ、
サーバがSYN・ACKを返したままACKを受信できない状態を作り、
リソースを枯渇させる攻撃手法です。
そのため、ファイアウォールやロードバランサでは、
SYN・ACKの挙動を監視し、不正な通信を遮断する対策が取られています。
ネットワーク設計・運用における重要性
SYN・ACKの理解は、ネットワークトラブルシューティングにも欠かせません。
接続できない原因が、SYNが届いていないのか、
SYN・ACKが返ってきていないのかを切り分けることで、
問題箇所を特定しやすくなります。
そのため、エンジニアやインフラ担当者にとって、
SYN・ACKは基礎でありながら非常に重要な概念といえるでしょう。
まとめ
SYN・ACKは、TCP通信における接続確立の要となる制御フラグです。
3ウェイハンドシェイクを通じて通信の信頼性を確保し、
インターネット上のあらゆるサービスを支えています。
ネットワークやセキュリティを理解する第一歩として、
SYN・ACKの役割をしっかり押さえておきましょう。
コメント