思考発話法とは
思考発話法(Think Aloud Protocol)とは、作業を行っている最中の考えや感じたことを、そのまま言葉にして発話してもらう調査・評価手法です。主にユーザビリティ評価やUI/UX設計、ヒューマンインタフェース研究の分野で用いられています。
ユーザーが「何を考え、なぜその操作を選んだのか」を可視化できる点が大きな特徴です。
目次
思考発話法の目的
思考発話法の主な目的は、システムや画面設計におけるユーザーの認知プロセスを把握することです。操作ログだけでは分からない「迷い」「誤解」「直感的でない点」を明確にできます。
- 操作に迷った理由の把握
- 画面構成や文言の分かりにくさの発見
- ユーザーの期待と実際の挙動のギャップ確認
思考発話法の進め方
評価対象となるシステムや画面を操作してもらい、その際に「今何を考えているか」「なぜその操作を選んだか」を逐一発話してもらいます。調査者は基本的に介入せず、発話内容を記録・分析します。
重要なのは、評価者が誘導的な質問をしないことです。自然な思考を引き出すことが結果の質を左右します。
思考発話法のメリット
- ユーザー視点の課題を直接把握できる
- 操作ミスの原因を深く理解できる
- UI改善の根拠として説得力が高い
特に、ユーザビリティテストやプロトタイプ評価との相性が良く、少人数でも有効な結果が得られます。
注意点とデメリット
一方で、発話しながらの作業はユーザーに負担を与える場合があります。また、すべての思考が言語化されるわけではない点にも注意が必要です。
- 被験者の負荷が高くなる
- 発話内容に個人差がある
- 定量評価には不向き
まとめ
思考発話法は、ユーザーの内面の思考を直接把握できる強力なユーザビリティ評価手法です。UI/UX改善やシステム設計の品質向上に役立つため、他の評価手法と組み合わせて活用することが効果的です。
コメント