上流工程・下流工程とは?システム開発の流れと役割をわかりやすく解説
上流工程・下流工程とは、システム開発やソフトウェア開発における工程(フェーズ)を、大きく前半と後半に分けて表現した言葉です。IT業界や情報処理技術者試験、システム開発の現場で頻繁に使われる基本用語であり、プロジェクトの進め方を理解するうえで欠かせません。
上流工程とは
上流工程とは、システム開発の初期段階にあたる工程で、「何を作るのか」「なぜ作るのか」を明確にするフェーズです。主に以下のような作業が含まれます。
- 企画・立案
- 要件定義
- 基本設計(外部設計)
この段階では、利用者や顧客の要望をヒアリングし、業務内容や課題を整理したうえで、システムに必要な機能や性能を定義します。上流工程の品質が低いと、後工程で手戻りが発生しやすく、コストや納期に大きな影響を与えます。
下流工程とは
下流工程は、上流工程で決定した内容をもとに、実際にシステムを形にしていく工程です。具体的には以下のフェーズが該当します。
- 詳細設計(内部設計)
- プログラミング(実装)
- テスト(単体・結合・総合)
- 運用・保守
下流工程では、設計書に基づいてコードを書き、動作確認や品質チェックを行います。仕様変更がこの段階で発生すると、修正範囲が広がりやすいため、上流工程での合意形成が特に重要になります。
上流工程と下流工程の違い
上流工程と下流工程の最大の違いは、「考える工程か、作る工程か」という点です。上流工程は業務理解や設計力が求められ、下流工程では技術力や実装力が重視されます。
| 区分 | 主な役割 |
|---|---|
| 上流工程 | 要件整理・仕様決定・設計 |
| 下流工程 | 実装・テスト・運用 |
なぜ上流工程が重要なのか
「上流工程で8割が決まる」と言われるほど、システム開発では初期工程の品質が成功を左右します。要件漏れや認識違いがあると、下流工程での修正コストは数倍に膨らむことがあります。
そのため近年では、上流工程を重視する開発体制や、業務知識とIT知識の両方を持つエンジニアの価値が高まっています。
まとめ
上流工程・下流工程は、システム開発の流れを理解するための基本的な考え方です。上流工程では「何を作るか」を定義し、下流工程では「どう作るか」を実現します。両者は密接に関係しており、上流工程の完成度が高いほど、下流工程はスムーズに進行します。IT業界で働くうえで、必ず押さえておきたい重要な用語と言えるでしょう。
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