複雑さの補正係数とは?FP法におけるソフトウェア規模調整の重要指標
複雑さの補正係数とは、ファンクションポイント(FP)法において、システム全体の技術的・運用的な複雑さを考慮し、算出された機能規模を調整するための係数です。単純に機能数を数えるだけでは反映できない「開発の難しさ」を数値化する役割を持ちます。
ファンクションポイント法と補正の必要性
FP法は、入力・出力・照会などの機能を基準にソフトウェア規模を見積もる手法ですが、同じ機能数であっても、リアルタイム処理や分散処理などが含まれると、開発の難易度は大きく変わります。そこで用いられるのが、複雑さの補正係数です。
複雑さの補正係数の考え方
複雑さの補正係数は、「一般システム特性(GSC)」と呼ばれる評価項目を基に算出されます。これらは、性能要件やトランザクション量、データ通信の有無など、システム全体の特性を示す要素です。
各項目を段階的に評価し、その合計値から補正係数を計算することで、未調整FPを実態に近い規模へ補正します。
代表的な評価観点
- データ通信や分散処理の有無
- 性能・応答時間の厳しさ
- トランザクション処理量の多さ
- 再利用性や保守性の要求度
これらの要素が多く含まれるほど、補正係数は大きくなり、最終的なFP値も増加します。
補正係数が与える影響
複雑さの補正係数を適用することで、見積り結果はより現実的な開発工数やコストを反映したものになります。逆に補正を行わない場合、難易度の高いシステムでは工数不足に陥るリスクがあります。
情報処理技術者試験でのポイント
試験では、「技術的複雑さを考慮してFPを調整する係数」「一般システム特性を用いて算出」といった表現が出題のヒントになります。未調整FPと調整後FPの違いを理解しておくことが重要です。
まとめ
複雑さの補正係数は、ファンクションポイント法においてシステム全体の難易度を反映するための重要な要素です。機能数だけでは見えない開発の複雑さを補正することで、より精度の高いソフトウェア規模見積りが可能になります。FP法を理解するうえで、欠かせない概念といえるでしょう。
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