後行順・後行順序木とは?木構造処理の基本をわかりやすく解説
後行順(こうぎょうじゅん)および後行順序木は、データ構造やアルゴリズム、構文解析などで重要な概念です。特に情報処理技術者試験やプログラミング学習において頻出で、「木構造をどの順番で処理するか」を理解するうえで欠かせません。
後行順とは
後行順とは、木構造(特に二分木)を走査する際の順序の一つで、英語ではPostorder traversalと呼ばれます。基本ルールは次のとおりです。
- 左の部分木を処理
- 右の部分木を処理
- 最後に親ノードを処理
つまり「子 → 親」の順で処理するのが後行順の最大の特徴です。親ノードは必ず最後に訪問されます。
後行順序木とは
後行順序木とは、木構造を後行順で走査した結果として得られるノードの並びや、その順序関係を重視した考え方を指します。特に試験問題では、「この木を後行順でたどった場合の出力結果はどれか」といった形で問われることが多く、用語としてセットで扱われます。
後行順序木は、計算処理や削除処理など、「下位要素をすべて処理してから上位要素を扱う」必要がある場面で強い意味を持ちます。
他の走査順との違い
木の走査順には、後行順のほかに次のような種類があります。
- 先行順(Preorder):親 → 左 → 右
- 中間順(Inorder):左 → 親 → 右
- 後行順(Postorder):左 → 右 → 親
後行順は、結果が直感的に分かりにくい反面、処理の依存関係を正しく保てるという強みがあります。
後行順・後行順序木の主な用途
後行順や後行順序木は、以下のような用途で活用されます。
- 式木の評価(逆ポーランド記法)
- 構文解析後の意味解析・評価処理
- ディレクトリ構造や木構造データの削除
- メモリやリソースの安全な解放処理
特に「子が残っている状態で親を処理してはいけない」ケースでは、後行順が最適な選択となります。
逆ポーランド記法との関係
後行順は、数式を逆ポーランド記法(後置記法)に変換する際にも利用されます。演算子が最後に配置されるため、スタックを用いた効率的な計算が可能となり、コンパイラや電卓アプリの内部処理で広く使われています。
学習時のポイント
後行順・後行順序木を理解するには、実際に木を書いて順番を追うことが重要です。図と処理順を対応させて確認すると、先行順や中間順との違いも明確になります。
まとめ
後行順および後行順序木は、木構造を「子から親へ」処理するための基本概念です。評価処理や削除処理など、実務・試験の両面で重要な役割を果たします。走査順の違いを正しく理解することで、データ構造全体の理解も一段と深まるでしょう。
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