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丸目誤差とは。簡単にまとめ。

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丸目誤差とは?浮動小数点計算で発生する誤差の原因と対策をわかりやすく解説

丸目誤差(まるめごさ)とは、コンピュータが数値を内部で表現・計算する際に、桁数の制限によって生じる誤差のことです。特に浮動小数点数を扱う計算処理で頻繁に発生し、IT分野や情報処理技術者試験でも重要な用語として扱われます。

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丸目誤差が発生する理由

コンピュータは無限の桁数を持つ実数を正確に表現できません。そのため、IEEE754などの規格に基づき、有限のビット数で近似値として数値を保持しています。このとき、表現しきれない端数が切り捨てや四捨五入されることで、丸目誤差が発生します。

例えば「0.1」は10進数では簡単な値ですが、2進数では無限小数となるため、完全には表現できません。この近似処理が誤差の根本原因です。

丸目誤差の具体例

代表的な例として、以下のような計算結果があります。

  • 0.1 + 0.2 の結果が 0.3 にならない
  • 同じ計算を繰り返すと誤差が徐々に蓄積する

これらは計算ミスではなく、丸目誤差による仕様上の現象です。

桁落ち・情報落ちとの違い

丸目誤差は、数値の表現段階で発生する誤差ですが、計算過程では他にも誤差が生じます。代表的なものに「桁落ち」や「情報落ち」があります。

  • 桁落ち:ほぼ等しい数値同士の減算で有効桁が失われる
  • 情報落ち:非常に大きな数に小さな数を加えても反映されない

これらと丸目誤差の違いを理解しておくことが重要です。

丸目誤差への対策方法

丸目誤差を完全になくすことはできませんが、影響を抑える工夫は可能です。

  • 誤差が蓄積しにくい計算順序を選ぶ
  • 必要以上に計算を繰り返さない
  • 整数演算や固定小数点演算を活用する

金融計算など高い精度が求められる分野では、これらの対策が特に重要となります。

情報処理技術者試験での出題ポイント

試験では「有限桁での近似表現」「浮動小数点演算に伴う誤差」といった説明文から、丸目誤差を正しく判断できるかが問われます。発生原因と他の誤差との違いをセットで覚えておくと得点しやすくなります。

まとめ

丸目誤差は、コンピュータによる数値計算において避けられない誤差の一つです。仕組みを理解せずに扱うと、想定外の計算結果につながる可能性があります。誤差が生じる前提で設計・実装を行うことが、正確で信頼性の高いシステム構築につながります。

(キーワード:丸目誤差、浮動小数点数、数値計算誤差、IEEE754、情報処理技術者試験)

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